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【完全版】第4文型をとる22の動詞+to, forへの書き換え

第3文型(SVO)をとる動詞の中には目的語を2つ続けることのできる動詞があります。それが第4文型(SVOO)の動詞です。第4文型は「~に~をする」という形で目的語が2つ続きます。O1(~に)は間接目的語、O2(~を)は直接目的語と言います。第4文型の文を第3文型の文に変える場合、toが続く場合とforが続く場合があります。

6カ月で英単語・語法・英文法完全マスター講座受講生を対象とした記事です。

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目次

第4文型 SVOO│目的語を2つ取る動詞の形

英語の第3文型(SVO)では主語(S)と動詞(V)の後に目的語(O)がきます。目的語とは他動詞の動作や行為の対象となる語句のことです。日本語では「わたし、好きなんだ」とだけ言って目的語を省略することができますが、英語ではI like…となると次に必ず誰/何が好きなのか言わないといけません。

「私は彼が好きだ」はI like him.
「私は彼を愛している」はI love him.
「私は彼を憎んでいる」はI hate him.

第3文型をとる動詞の中には目的語を2つ続けることのできる動詞があります。それが第4文型(SVOO)の動詞です。第4文型は「~に~をする」という形で目的語が2つ続きます。O1(~に)は間接目的語、O2(~を)は直接目的語と言います。例えば、I gave this book to her. だと「私はこの本をあげた」という第3文型に修飾語のto herを加えた形になっていますが、giveは第4文型で表現できるので I gave her this book. と言い換えることができます。第4文型の文を第3文型の文に変える場合、toが続く場合とforが続く場合があります。toは「到達点(~に)」、forは「受益者(~のために)」を示しています。toが続く場合が圧倒的に多いので、第4文型の動詞はまず第3文型にすると「V + O + for O」の形になる動詞を覚え、残りはtoを取る形に書き換えられる第4文型動詞ととりあえず覚えましょう。第4文型動詞は第4文型で表現する方がシンプルなので第4文型で表現することが好まれますが、直接目的語が代名詞の場合は第4文型ではなく第3文型で表現します(I gave him it. ➡ I gave it to him.)。また間接目的語が長い場合は第3文型で表現することが好まれます(I gave my father, mother, sisters, and daughters Christmas presents. ➡ I gave Christmas presents to my father, mother, sisters, and daughters.)。

★第4文型の文の第3文型の文への書き換えのキーポイント★
①toとforの書き換えは、まずはforに書き換えることのできる動詞から覚える。
②直接目的語が代名詞の時は第4文型ではなく第3文型の文にする。
③間接目的語が長い時は第4文型ではなく第3文型の文にする。

第3文型「S+V+O+for A」に書き換え可能な第4文型の動詞

get AにBを与える

“Haku told me to come here and ask you for work. Could you get me a job, please?”
「あの、ハクという人に言われてきました。ここで働かせてください。」

千尋がハクに言われた通り、釜爺に会いに行った場面です。Could you get me a job, please? は第3文型にして Could you get a job for me, please? と書き換えることができます。

leave AにBを残す

“Here. the postman left us your telegram.”
(カンタ) 電報。留守だからあずかった。
“A telegram? What should I do with it, Granny? Dad won’t be home till this evening.”
(サツキ) 私ん家?おばあちゃん。お父さん、夕方まで帰らないの。

サツキの家に届いた電報をカンタが届けに来ます。postmanは「郵便配達員」、telegramは「電報」。The postman left us your telegram. は第3文型にして The postman left your telegram for us. と言い換えることができます。leaveはtoをとる第3文型の文に変えることもできますが、その場合は「AをBに残して死ぬ」という意味になります(She left 30 million yen to her son. 彼女は息子に3千万円を残して死んだ。)。

buy AにBを買う

“Daddy bought you a rose for your birthday. Don’t you remember?”
(母) あら。この前のお誕生日にバラの花をもらったじゃない?
“Yeah, one. Just one rose isn’t a bouquet.”
(千尋) 一本ね、一本じゃ花束って言えないわ。

英語版では誕生日にバラの花をあげたのは父親(Daddy)ということになっています。Daddy bought you a rose for your birthday. は第3文型にして Daddy bought a rose for you for your birthday. と言うこともできますが、forが2つ続くのは不格好なので第4文型の文の方が望ましいです。

call AにBを呼ぶ

I had a flight at 8am and hotel called me a taxi.
8時の飛行機に乗るので、ホテルはタクシーを呼んでくれた。

have a flightは「飛行機に乗る」という意味です。Hotel called me a taxi.Hotel called a taxi for me. と言い換えることができます。

make AにBを作る

“Night, Mama, Papa.”
“She looks so worn-out. Should I make us some tea?”

『仮ぐらしのアリエッティ』でアリエッティが「お休みなさい」と言うと、母親のホミリーが、アリエッティが疲れ切っている(worn-out)ように見えるので、お茶を入れようかと言ってきます。Should I make us some tea? Should I make some tea for us? と言ってもよいです。

do AにBをする

If you’d like to do me one more favor, you could run off and find me a place to stay.
do me a favor=1つお願いがある; run off=走り去る; find A B=AにBを見つける; place=場所

『ハウルの動く城』でのソフィーのセリフです。「今夜泊まるうちも連れてきてくれるといいんだけどねえ。」。do me one more favor は do one more favor for meと言い換えることができます。

第3文型「S+V+O+to A」に書き換え可能な第4文型の動詞

give AにBを与える

“No test flights. I’m getting out of here today.”
(ポルコ) テストは抜きだ。すぐ飛ばなきゃならねえ。
“That’s ridiculous! I refuse to give you the plane without testing it.”
(フィオ) バカなこと言わないで。テストもしないで引き渡せやしないわ。

『紅の豚』でのポルコとフィオの会話です。get out of hereは「ここから抜け出す」、refuse toは「~するのを断る」の意。give you the plane…give the plane to you…に変えることができます。

show AにBを見せる

“That’s okay. I’m just happy you made it home.”
“It wasn’t a total loss. Arrietty, why don’t you show your mother your first borrowing?”

『仮ぐらしのアリエッティ』での会話です。アリエッティとポッドが「借り(狩り)」から無事に戻ってきただけでうれしいと母のホミリーが言ったことに対して、「丸損」(total loss)ではないと父のポッドが返答しています。make it homeは「家にたどりつく」、borrowingは「借りてきたもの」という意味です。Why don’t you show your mother your first borrowing?Why don’t you show your first borrowing to your mother? と書き換えることができます。

hand AにBを手渡す

Hand me two slices of that bacon and six more of those eggs.”
(ハウル) あとベーコン2切れに、卵を6個ちょうだい。

Hand me two slices of…を第3文型にして Hand two slices of bacon and six more of those eggs to me. と書き換えることは可能ですが、間接目的語が長くなりすぎるので第4文型で表現する方が望ましいです。

lend AにBを貸す

A bank is a place where they lend you an umbrella in fair weather and ask for it back when it begins to rain. ─Robert Frost
銀行は晴れの日に傘を貸し、雨が降り出すと傘を返せと言い出すところだ。─ロバート・フロスト

銀行は会社が好調な時には喜んでお金を貸してくれるが、赤字でお金が一番必要な時に貸した金を返せと言ってくる、と詩人のロバート・フロストは風刺しています。lend you an umbrella in fair weather… は lend an umbrella to you in fair weather…と書き換えることができます。

sell AにBを売る

She and I became very close and everyday we’d meet at the cafe to see if the Baroness had returned. Louise pleaded with the cafe owner to sell me the Baron.
[直訳」彼女と私はとても親しくなり、男爵夫人が戻ってきたかどうか確かめるために私たちは毎日カフェであった。ルイーゼはカフェのオーナーに男爵を売ってくれと懇願した。

『耳を澄ませば』でおじいさんの西司朗がネコの男爵(the Baron)について雫に語っています。かなり意訳されていて日本語版でないセリフです。司朗はルイーゼというドイツ人の女性と毎日、修理中の貴婦人のネコ(the Baroness)が戻ってきていないか確かめにカフェに行きます。Louiseはそのドイツ人女性の名前ですが、司朗は貴婦人のネコをLouiseと呼んでいたようです。sell me the Baronはsell the Baron to me と言い換えることができます。

send AにBを送る

Wow, Sen. You got a really good one. Clip this on, then let go. It goes straight to Kamajii, then he sends us our water.
clip A on=Aをクリップで留める; let go=(つかんでいる物を)放す; go straight to=~に直行する

リンの「へぇーずいぶんいいのくれたじゃん。これがさ、釜爺のとこへ行くんだ。混んでないからすぐ来るよきっと。これを引けばお湯が出る。やってみな。」というセリフが上記の文に意訳されています。send us our water は send our water to us と言い換えることができます。

teach AにBを教える

Teach a parrot the terms “supply and demand” and you’ve got an economist. ─Thomas Carlyle
オウムに「供給と需要」という言葉を教えたら、経済学者ができあがる。─トーマス・カーライル

経済学者はオウムのようにいつも「需要」と「供給」という言葉を使うことを風刺しています。Teach a parrot the terms “supply and demand”… は Teach the terms “supply and demand” to a parrot…と言い換えることができます。

throw AにBを投げる

“Shizuku! Can you throw me my bag?”
(杉村) 俺のバッグ取ってくれる?

『耳を澄ませば』で、中学校の運動場で野球の練習をしている杉村が雫に自分のスポーツバックを運動場内に投げ入れてと言っています。Can you throw me my bag? は Can you throw my bag to me? と第3文型にして言うこともできます。

write AにBを書く

I talked to Sugimura, and he’s friends with the guy who wrote me that letter, so he tried to convince me to go out with his friend.

雫の親友の夕子が、夕子が好きな杉村の友達からラブレターをもらったエピソードです。「杉村が友達に頼まれて、あの手紙の返事くれって。ウウッ…」というセリフが、英語版では杉村が夕子にその友達とデートするよう説得しようとしてきたという内容に変わっています。convince A to doは「Aに~するよう説得する」、go out with Aは「Aとデートする」の意です。the guy who wrote me that letter は the guy who wrote that letter to me と言い換えることができます。

直接目的語が「疑問詞+to不定詞」や、that, why, whether, ifなどの名詞節の場合

ここではthat節が直接目的語になる例を紹介します。第4文型では直接目的語が「疑問詞+to不定詞」やthat, whether, why, ifなどの名詞節が来ることがあります。 「節」が何かわからない人は以下の記事をお読みください。

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tell Aに~ということを言う

I’m going along as your hostage. See, that way all my relatives can tell the police they had no choice but to help you.
go along=同行する; as=~として; hostage=人質; See, that way…=「わかる、そういうことで…」の意; relative=親族; have no choice but to do=~せざるを得ない

「私はポルコの人質になるの。それで工場のみんなは仕方なく協力したことにすれば当局に言い訳がたつでしょう。」というフィオのセリフが上のように英訳されています。「工場のみんな」が「私の親族みんな」という訳に変わっています。このセリフでは直接目的語にthat節がきていますが、tell the police that they had no…のthatが省略されています。

assure Aに~ということを保証する

I know it’s kind of rude, but I did some checking up on you. I hope you don’t mind it. I assure you that you are an ordinary human.
rude=粗雑な; check up on A=Aを点検する; don’t mind=~を気にしない; ordinary human=普通の人

『涼宮ハルヒの憂鬱』での古泉のキョンに対する発言です。「失礼ながらあなたについていろいろ調べさせてもらいましたが。保証します。あなたは普通の人間です。直接目的語にthat節がきています。

remind Aに~ということを思い出させる

Your crystal should remind us that we come from the earth and to the earth we must return.
crystal=水晶; earth=(植物が育つ)土

ポムじいさんのセリフです。「ましてその石は人の手が作り出したもの・・・。・・・その・・気になってのぉ・・・。」が英語版では全く違ったセリフになり、「お前らの水晶は、我々が土から来て、また土に戻らなければならないことを思い出させる」という意味になっています。…and we must return to the earthの語順が変わりto the earthが先に来ていることにも注意。

pay AにBを支払う

Pay her what we agreed on.”
(老婦人) 魔女さんにお礼をお渡しして。
“Oh, no, I couldn’t.”
(キキ) 奥様!
“Please accept it. This was all my fault.”
(老婦人) そうさせてちょうだい。あなたのせいではないんだから。

agree on Aは「Aについて同意する」、acceptは「~を受け取る」、be all my faultは「すべて私のせいだ」の意。この文では直接目的語がwhat we agreed onという名詞節になっています。

第3文型に書き換えることができない第4文型の動詞

第4文型の中にはtoやforが続く第3文型に変えることのできない動詞があります。割と盲点になっているのでそのような動詞も確実に習得してください。

cost AにB(お金・費用・労力など)がかかる

It costs you a lot of money to hire a real maid at home.
実際に家でメイドを雇うにはかなりのお金がかかります。

『NHKにようこそ!』というアニメに出てきたセリフです。第4文型を第3文型にして It costs a lot of money for (もしくはto) you. と言い換えることはできません。

envy AのBをうらやむ

I envy you your beauty.
私はあなたの美貌がうらやましい。

第4文型を第3文型にして I envy your beauty to (もしくはfor) you. と言い換えることはできません。

save AにBを省かせる

That will save me 20,000 yen.
それで2万円浮く。

この意味でsave A Bはsave B for Aにしてsave 20,000 yen for meと言い換えることができそうですが、できません。しかし、「AにBをとっておく」という意味だとsave A B=save B for Aに書き換えることができます。

My grandfather saved me two million yen. ➡ My grandfather saved two million yen for me.

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