※『6カ月で英単語・語法・英文法完全マスター』講座受講生を対象とした記事です。
テキストは旺文社の『表現のための実践ロイヤル英文法』を使用。以下のページを読んでください。
4 8品詞 (pp.15-18)
5 句 (pp.18-19)
6 節 (pp.19-21)
1 主部の構成(pp.1-2) 「1B 複合主語」
2 述部の構成(pp.2-6) 「2B 述語動詞の種類」「2D(2) 補語になる語句」
※取り消し線のある項目は読まなくて良いです。「複合主語」はどうでもよい内容。「述語動詞の種類」は無駄に細かい。「補語になる語句」は何でもありなので「何でもあり」とだけ覚えればよいです。
品詞
単語を文法的な機能により分類したものを「品詞」と言います。『実践ロイヤル英文法』では8つに分類しており、学術的にはこれが正しいのですが、本講座は英語文法を学問として習う講座ではないので、英語学習者にわかりやすいように12の品詞に分類します。8品詞の中に含まれている冠詞、助動詞、関係詞、疑問詞を独立した品詞として扱います。
人や事物の名称を表す語を名詞(noun, 略語 n.)といいます。 「広瀬すず」や「本」が名詞に当たります。
Suzu Hirose
book
a, an, theが冠詞(article)です。 「広瀬すず」は固有名詞なので数えられないから冠詞がつきません。それに対し、「本」は「一冊、二冊」と数えられるので冠詞がつかないといけません。
Suzu Hirose
a book
広瀬すずが本をどうしたの? 動詞(verb, 略語 v.)を加えるとそれを説明できます。動詞とは主語の動作や状態を表す語です。「すずが本を読んでいる」 は
Suzu is reading a book.
どんな本を読んでいるのでしょうか。形容詞(adjective, 略語adj.)は名詞・代名詞を修飾します。どうも「面白い」本を読んでいるようです。
Suzu is reading an interesting book.
すずちゃんはどんな感じで読んでいるのでしょうか。 副詞(adverb, 略語 adv.) は動詞・形容詞・副詞・文全体を修飾します。「熱心に」読んでいるようです。
Suzu is intensely reading an intersting book.
「読んでいるようです」? どうもそう見えるだけで確実ではなさそうです。助動詞(auxiliary verb)は動詞と結びついて意味を追加します。すずちゃんが熱心に本を読んでいるという情報は確実ではないようです。「かもしれない」程度のことなので、
Suzu may be intensely reading an interesting book.
新たな情報が入りました。彼女は「自分の部屋で」本を読んでいるようです。前置詞(preposition 略語 prep.) は名詞や代名詞の前に置いて、その語と文中の他の語との関係を示します。
Suzu may be intensely reading an interesting book in her room.
また、この本は昨日買ったものであることが判明しました。関係詞(relative)は名詞を形容詞節で修飾します。
Suzu may be intensely reading an interesting book that she bought yesterday in her room.
しかし、すずちゃんが読んでいるのは本ではなくて何かのパンフレッドのようにも見えます。自分の判断に確信が持てなくなりました。
Suzu may be intensely reading an interesting book that she bought yesterday in her room, but, alas, I am not sure about it.
butは接続詞です。接続詞(conjection, 略語 conj.)は語と語、句と句、節と節を結びつける働きをします。alasは悲嘆や憂慮などを表わす間投詞です。 間投詞(interjection 略語 interj.) は感情や呼びかけを表し独立して用います。Iは代名詞です。代名詞(pronoun, 略語 pron.)は名詞の代わりに用いられます。これにものを尋ねる疑問詞(interrogative)を加えると12品詞になります。
Suzu may be intensely reading an interesting book that she bought yesterday in her room, but, alas, I am not sure about it. Why am I so stupid?
このように英語の品詞は12種類(名詞、代名詞、冠詞、動詞、助動詞、形容詞、副詞、前置詞、接続詞、関係詞、間投詞、疑問詞)に分類されます。
句
2つ以上の語が集まって 1つの品詞と同じような働きをするもの中で、その中に「主語+述語」がないものを句(phrase)と言います。 句には名詞と同じように文の主語・目的語・補語になる名詞句、 形容詞と同じように名詞や代名詞を修飾したり、補語になる形容詞句、 副詞と同じように動詞・形容詞・副詞・文全体を修飾する副詞句の3つがあります。
名詞句: Suzu is reading a book.
形容詞句: The woman standing in front of Hachiko must be Suzu-chan.
副詞句: I studied very hard to get married to Suzu Hirose.
節
2つ以上の語が集まって 1つの品詞と同じような働きをするもので、その中に「主語+述語」があるものを節(clause)と言います。節は等位節と従位節の2種類がありますが、従位節はさらに名詞節・形容詞節・副詞節に分類できます。
節がand, but, orなどで結びつき、双方が対等な関係にある時、それぞれを等位節といいます
Suzu is reading a book, but she is also doing the laundry.
※do the laundryは「洗濯をする」
「ifやthatなどの従位接続詞や、whichなどの関係詞を頭につけて、これを独立した他の節に結びつけたり、他の節の中の動詞の目的語などに組み込んで文を作るとき、接続詞や関係詞が頭についているほうを従位節(または従属節)、これを結びつけられたほうの節を主節という。」(p.20)
従位節には文の主語・目的語・補語になったり、同格の役割を果たす名詞節、名詞や代名詞を修飾する形容詞節、 動詞・形容詞・副詞・文全体を修飾する副詞節の3つがあります。
名詞節: What is important is that Suzu is beautiful.
形容詞節: Do you know the guy who is talking to Suzu?
副詞節: I was so naive when I believed I could go out with Suzu-chan.
※go out with Aは「Aと交際する」
文の構成
英語の文は通常(命令文などの例外を除く)、主部と述部で構成されます。「~は/~が」にあたる部分を主部といいます。主部から修飾語句を除いた中心語を主語といいます。 英語は頭でっかちの文章を嫌うので、主部が長すぎるときは形式主語のitを置いて、主語を後に置くことができます。
That Suzu visited my house is unbelievable.
※unbelievableは「信じられない」
It is unbelievable that Suzu visited my house.
「~である/~する」にあたる部分を述部といいます。述部の中心となるのが動詞です。動詞は目的語をとらない自動詞と目的語をとる他動詞に分類されます。多くの動詞は「自動詞」にも「他動詞」にもなります。
Arisa Hirose resembles Suzu Hirose.
日本語では「~に似ている」という意味なので「~に」をついtoと訳してresemble toと日本人は書きがちですが、resembleは他動詞なので間違いです。この自動詞と他動詞の区別は非常に重要なので、「5文型」と「動詞」の項目でしっかり学習します。
文は主に主語・動詞・目的語・補語・修飾語句で構成されます。ただし接続詞や間投詞はこれに含まれません。また、「命令文」や「感嘆文」ではよく主語が省略されます。補語と目的語は「第5文型」の項目でしっかり習得します。修飾語句は英文法の授業であまり扱われませんが、英文解釈で英文の意味を理解できない理由の第2位が「修飾語句がどこからどこまでで、何にかかっているかわからない」です(第1位は「文中の英単語の意味が分からない」)。英文読解では、修飾語句に意識してください。
Every day I watch Suzu-chan’s pictures in my room.
※Iが主語で、watchが動詞で、Suzu-chan’s picturesが目的語で、every dayとin my roomが修飾語句