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英語で「店」を意味するshopとstoreの違いと使い分け

お店と言えばshopです。「店は英語で何?」と尋ねたらほとんどの日本人はshopと答えます。「ショップ」は日本語になっているからです。しかし、「店」を意味するカタカナ英語はショップだけではありません。コンビニエンスストアでおなじみの「ストア」(store)も「店」を意味します。海外ではshopとstoreのどちらの方がよく使われるのでしょうか? 最初に結論から言うと、アメリカではstoreです。shopも使われますが、基本アメリカでは「お店」はstoreと言うことを最初に頭に入れておきましょう。しかし、イギリスではstoreよりもshopがよく使われます。アメリカとイギリスではshopとstoreの使い分けが異なりますが、日本人は学校でアメリカ英語を習うので、この記事ではアメリカでの話をベースにします。

目次

アメリカでは「店」は基本store

アメリカのstore

アメリカではお店はstoreと呼ばれます。「小さなお店はshopと言う」と説明しているブログ記事をよく見かけますが、アメリカでは小さなお店でもstoreです。「一種類の商品しか扱っていないお店はshopと言う」という説明も見かけますが、これも間違いです。アメリカでもshopという単語は使われますが、基本はstoreで、例外的にshopが使われます。例えば「書店」はbookshopではなくてbookstoreと言います。「町の小さな書店だとbookshop」というカキコを見かけましたが、アメリカではそういう細かい区別をしません。アメリカではお店の9割以上はshopではなくstoreというイメージを持ってください。以下、アメリカのstoreを20ほど載せておきます。

anchor storeアンカーストア 
※ショッピングモールで最も集客力のある中核店舗のこと
bookstore本屋
chain storeチェーン店
clothing store衣料品店
convenience storeコンビニエンスストア
department storeデパート
dime store10セントストア 
※安価な商品を売るお店。実際には10セントで買える商品はほとんど置いていない
discount storeディスカウントストア
drug storeドラッグストア 
※日本のドラッグストアと同じように薬以外の商品も売られています
flagship storeフラッグシップストア、旗艦店
※ブランドの代表となる中心店
furniture store家具店
general store(小さな町にある)雑貨店
grocery store食料雑貨店
※大きめのgrocery storeはsupermarketとも言います。
liquor store酒屋
online storeオンラインストア 
※インターネット上の店のこと
outlet storeアウトレット店
shoe store靴屋
toy storeおもちゃ屋
variety store雑貨店
wholesale store問屋

Google Trendsは2つの単語のどちらがGoogleでより検索されているか調べることができるので便利です。例えば、アメリカでtoy storeとtoy shopのどちらの方が検索ワードになっていたか確認すると、全50州でtoy storeの方がより多く検索されていることがわかります。

アメリカのshop

「アメリカではお店はstore」とは言っても、アメリカでshopを見かけないわけではありません。町の「骨とう品店」がantique storeではなくてantique shop (もしくはantiques shop)と言うことがあります。「自転車屋」だとbicycle storeよりもbicycle shopと言うことの方がはるかに多いです。「ギフトショップ」はアメリカでもgift shopです。大店舗であればgift storeでも良いのかもしれませんが、大店舗のギフトショップを見たことがありません。それに対し「スポーツ用品店」は敷地面積の広い店である場合が多いのでsports storeとよく言います。ただし、小さなお店は常にshopと言うわけではありません。小さなお店でも様々な商品を売っているとstoreになります。例えば「コンビニエンスストア」はconvenience storeです。家族経営の小さなお店もmom-and-pop storeと言います。

storeは動詞では「~を蓄える、保管する」を意味します。名詞では「お店」以外にも「倉庫、貯蔵所」を意味します。

Cats eat mice and other vermin, preventing them from ruining grain stores.
猫はネズミなどの害獣を食べてくれるので、穀物の貯蔵庫が荒らされるのを防いでくれる。

shopは「お店」以外にa place where something is made or repaired、つまり「何かを作ったり、修理したりする場所」を意味します。「作業所」や「工作室」はworkshopですが、shopも同じ意味で使われます。この意味の違いからstoreとshopは同じ「店」でも語感の違いが生じます。storeは「倉庫、貯蔵所」という意味から仕入れた商品をそのまま売るというイメージがあります。shoe store (靴屋)にtoy store (おもちゃ屋)、どちらもそんな感じですよね。それに対し、shopは店内にwork area (作業場)があって、客の注文に応じてカスタマイズした商品を売ったり、サービスを提供するというイメージです。

Now, another difference that is highlighted in usage is that ‘shop’ refers to any place that provides a service or customizable products. Examples would include a coffee shop, barber shop, butcher shop, etc. These places offer customizable products that can be altered depending on the customer’s need. These are places things are crafted, prepared, or repaired, particularly by hand. A ‘store’ is considered a place where objects are sold such as a department store, chain store, a thrift store, etc.
(storeとの)もう1つの違いは、shopはサービスやカスタマイズ可能な商品を提供する場所を指していることです。例えば、コーヒーショップ、理髪店、肉屋などがそうです。これらの店では顧客のニーズに応じて変更できるカスタマイズ可能なものを提供しており、特に手作業で物が作られ、準備され、修理されます。これに対し、storeはデパート、チェーン店、リサイクルショップなど、物を売る場所と考えられています。

http://www.differencebetween.info/difference-between-shop-and-store

アメリカでは「お店」はstoreと呼ぶのが普通と考え、shopという「お店」は例外としてひとつずつ覚えるのが良いです。アメリカでshopと言う店を20ほど載せておきます。

antiques shop骨董店、古物店
auto repair shop自動車修理工場
barber shop理髪店
beauty shop美容室
bicycle shop/bike shop自転車店
body shop(自動車の外装部品を直す)自動車整備店 
butcher shop肉屋
cake shopケーキ屋
car repair shop自動車修理店
CD shopCD店
cobbler’s shop靴修理店
coffee shopコーヒー店
flower shop花屋
gift shopギフトショップ
ice cream shopアイスクリーム店
pawnshop質店
pet shopペットショップ
photo shop写真屋
print shop印刷所
shoe shop靴屋
注: 「CDのお店」はCD shopよりもCD storeと言うことの方が多いことが後からわかったので取消線を引いています。

storeとshopのニュアンスの違いが分かってきたでしょうか。storeは商品をキープし、それをそのまま売るお店、shopは客の注文に合わせて商品をカスタマイズして売るお店というイメージを持ってください。「理髪店」はbarber shop、「自転車屋」はbicycle shop、「コーヒー店」はcoffee shop、「靴屋」はshoe shopですが、これらのお店がshopではなくstoreだとしたらどういうイメージを持つでしょうか?

barber storeだとbarber (理髪師)が使う理髪用品を売っているお店、bicycle storeだとパンクした時に行くまちの自転車店ではなく、数多くの自転車を展示・販売している自転車販売チェーン店、coffee storeだと自宅で飲むためのコーヒー豆を売っているお店、shoe storeだと品ぞろえが豊富な大型チェーン店の靴屋というイメージになります。

bicycle shop
bicycle store

実際にはstoreとshopを厳密に区別することはできず、修理サービスをするstoreもあれば、商品を販売しているだけのshopもあります。storeとshopは語感の違いはあっても、同義語と考えてかまいません。

イギリスでは「店」は基本shop

イギリスでは「お店」は基本shopです。ただし品ぞろいの豊富な大規模店はstoreと言います。そこでイギリスの場合は、storeと呼ぶ店だけ覚えて、それ以外ではshopと言うようにすれば攻略できます。

chain storeチェーン店
department storeデパート
discount storeディスカウントストア
DIY storeホームセンター ※DIYはDo It Yourselfの略
furniture store家具店
multiple storeチェーン店 (=chain store)

なぜイギリスでは大店舗をstoreと言うのでしょうか? イギリスではstoreは元々「倉庫、貯蔵所」を意味しており、少なくとも19世紀半ば頃までは大きな店もshopと言っていました。しかしデパートの経営者がアメリカの真似をして自分のshopをdepartment storeと言い始めて、次第にデパートのような品ぞろえが豊富な大型店のことをstoreと言うようになります。注意すべきことは大きい店をshopと言っても一向にかまわないということです。イギリスでは小さかろうが大きかろうが「店」はshopです。つまりdepartment storeもshopに含まれます。shopの中で特に大きなお店はstoreと言うという感じです。だからdepartment storeに行くときも I’m going to the shop. と言います。

shopとstoreの使い分け

shopとstoreの使い分けは理屈をあまり厳密に考える必要はありません。ほとんどの人はイギリス英語ではなくアメリカ英語を習っているでしょうから、アメリカでは「お店」は普通はstoreと言うことを頭に入れて、shopとなる「お店」を一つずつ覚えていけばよいですが、shopとなる「お店」をstoreと言っても特に問題は生じません。イギリス圏の国でもアメリカの隣のカナダはアメリカ寄り、オーストラリアはイギリス寄りですが、オーストラリアでもアメリカのカルチャーが侵食して最近では「店」の意味でstoreが使われることが増えています。逆に、アメリカではshopは職人気質のお店というニュアンスがあるのでチェーン店なのにあえてブランド名を「〇〇shop」とすることもあります。

The difference between the two changes depending on the individual. These days the lines between a shop and store are blurred to the point where there is no appropriate distinction. These words are used synonymously by many corporations or owners. Many shops refer to themselves as stores. Hence, it can be used synonymously.
shopとstoreの違いは個人によって変わります。最近では、shopとstoreの境界線があいまいになり、適切な区別ができなくなっています。多くの企業や店のオーナーはshopとstoreを同義的に使っています。多くのshopは自らをstoreと呼んでいます。したがって、同義的に使うことができます。

http://www.differencebetween.info/difference-between-shop-and-store

shopと言うべきところをstoreと言ってもちゃんと通じるので、ノンネイティブの私たちはshopとstoreの違いについてことさらこだわる必要はないかと思います。

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