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数学とは異なる英語の学習法

目次

英語と数学の違いについて

いくら英語の勉強をしても英語の成績が上がらない人がいます。塾や予備校にまじめに通っているのに、英語の偏差値が上がらない人がいます。なぜこの人たちは英語の成績が上がらないのでしょうか。その理由は千差万別です。

むろん、英語の成績が伸びない理由が千差万別と言っても、その元になる原因を探ると、英語のできない生徒にはいくつかの共通点が見いだされます。その一つは、英語は数学とは異なることがまったく理解できていないことです。

数学は英語と異なり、非常に体系的・統一的な学問です。だから基礎から解法をちゃんとマスターしないと数学のレベルが上がるにつれまったく理解できなくなります。一次方程式が理解できていないと、連立方程式や二次方程式、関数がさっぱりわからなくなります。連立方程式がわからない人が微分・積分を攻略することはできません。

英語にも基礎に相当するものはあります。基本5文型や品詞、平叙文や疑問文といった文の種類、時制を理解できていないと、いくら経っても英文を読めるようにはならないでしょう。でもこれらを習得した後は、英語の場合、基礎と応用の区別がほとんどなくなります。数学で問題が解けなくなったら基礎に戻らないといけません。でも英語学習ではそういうことがありません。仮定法がよくわからなかったからといって、基本5文型に立ち戻る必要はありません。仮定法がわからないときは仮定法を集中的に勉強するのが一番効率的です。関係副詞が理解できないからといっていちいち関係代名詞を復習する必要もありません。関係詞の学習では最初に関係代名詞から学びますが、それは関係代名詞が基本で、関係副詞はその派生形だからではありません。関係副詞よりも関係代名詞の方が使用頻度が多いから最初に習うだけのことです。

英語は数学とは違うことがわかっていないと次の間違いを犯します。

①すでにマスターしているものを何度も繰り返して勉強する

英語と数学の違いがわかっていない人がまず陥りがちなのは、英語学習ですでに習得しているものを繰り返し勉強し直すことです。数学は、「基礎から応用」へ体系的に作られた学問ですから、わからなくなったら一段階立ち戻る必要があります。これに対して、英語は「頻度」の学問です。英語ではより多く目にするものから学んでいきます。仮定法はわりと後に習いますが、それは仮定法が複雑だからではなく、単に英文で他の英文法事項よりも目にする頻度が少ないからにすぎません。だから仮定法が使われた英文がよく理解できなくても、わざわざ英語の基本文型を復習する必要はありません。仮定法が理解できていなかった時にやるべきことは仮定法を勉強し直すことです。このことがわかっていないと、ムダにすでに習得しているものを繰り返し復習することになります。

英語と数学の違いを理解できていないことから生じる第2の問題はより深刻です。それは

②まだ習得していない英文を確実にマスターしようとしない

ことです。英語は根本的には暗記の学問と言えます。英単語・英熟語・英語構文をちゃんと暗記しないと英文は理解できません。英単語を1度見ただけでは覚えられないことはみんなわかっています。だから英単語帳を作って何度も繰り返して英単語を覚えないといけません。そのことはわかっているのに、英文法・英語構文の問題となると、解きっぱなしで終わる人が数多くいます。数学と英語のちがいをよくわかっていない人が一番陥りがちな学習上の「失敗」はこの問題を解きっぱなしにすることです。数学では、問題が解ければ同じ問題を繰り返し解く必要はありません。数学で大事なのは、解法を正しく理解し、その解法に従って問題が解けるようになることです。だから数学の成績を上げたければ、できるだけ多くの問題を解いて解法を完璧にマスターしなければいけません。

しかし、英語には基本的に解法というものがありません。選択問題や並び替え問題で間違えたら、それは問題の解き方を知らなかったからではなく、単に問題に出てくる英単語、その語法、それに英文法を知らなかったからにすぎません。以下の並び替え問題を解いてみてください。

Despite what you might think, studies show that neither [having/being/good looking/rich/brings/nor/necessarily/happiness].

正解はhaving good looking nor being rich necessarily brings happiness (having good lookingとbeing richは入れ替わってもかまいません)ですが、この問題に正解するためにはneither A nor Bの構文を覚えておく必要があります。neither A nor Bの構文を知らなければこの問題は解けませんが、この構文を知ったからといって、何か英語の解法を習得したことにはなりません。この問題が解けるようになっても、別の英文法に関する並び替え問題を解くための手助けにはならないからです。

そのため、英語問題が解けなかったときは、その英文を自分の暗記帳に記入してしっかり覚えないといけません。そうしないと永遠に似たような問題が解けるようにはなりません。英語の問題の場合、間違えたものは繰り返し復習して完璧にマスターしないといけません。英語問題には解法というものはないからです。

塾や予備校に通っても成績が伸びないのはこのことがよく理解できていないからです。授業で問題をやりっぱなしにして、家で復習しないから英語の成績が伸びないわけです。英語の問題集の問題を解くのは解法を習得するためではありません。問題に間違えることで、自分の知らない英単語やよく理解できていない文法・語法が何かを知り、それを暗記帳に記入することで完璧にそれをマスターする道筋を得るためです。クラスで答え合わせをして、ああこういう風にして間違えたんだと思っただけでは数週間後には同じ問題をまた間違えます。忘れるからです。英単語を1度みただけで覚えられる人はいません。だから繰り返して覚える必要があります。繰り返して覚えるために英単語帳を作る必要があります。英文法も同じです。英語構文も同じです。でも、受験生の大半はそれをよく理解できていません。英語と数学の根本的な違いがよくわかっていないからです。

それがわかっていないといくら予備校や塾に通っても英語の偏差値は上がりません。繰り返しになりますが、英語は結局は暗記です。英語の問題を間違えたら、その場で間違えたことを確認するだけでなく、暗記ノートに記入し、繰り返しそれを見直すことで英単語や英文法を完璧に習得しましょう。そうしないといつまでたっても英語力はつきません。

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