23歳の時にアメリカに移り住んで、その後それなりの期間アメリカに住んでいましたが、日常英会話を日本でほとんど学んでいなかったので、ネイティブには初歩レベルの英単語の意味をまったく理解できないことがよくありました。特に「なんでこれぐらいの単語、日本で習わなかったんだろう」と感じた英単語ベストスリーはstudio, bathroom, printの3つです。
studio
アメリカに移り住んでまずすべきことはアパート探しです。家賃の安いワンルームの部屋を探そうと思い、直接アパートに行ってone-bedroomの部屋を見せてもらうと70㎡以上あり、リビングとは別にもう一つ部屋がありました。あれっ、ワンルームマンションはone-bedroom apartmentではないの? その時、リビングとは別に寝室が一つある部屋のことをa one-bedroom apartmentという事を知りました。日本だと1LDKに近い間取りです。アメリカ人にはとくに広く感じられない部屋ですが、通常はキッチンがリビングと別にあり、日本人が一人で住むにはかなり広々という感じです。
ベッドルームが2つだとa two-bedroom apartment、3つだとa three-bedroom apartmentになります。ベッドルームはリビングルームとは別の部屋程度の意味なので、寝室以外の用途で使ってかまいません。
日本ではリビングルームとは別に寝室のない部屋をワンルームと言いますが、そういう部屋を英語で何と言うのか?
正解はstudioです。
えー、そんなの日本で一度も習ったことないよ。
ワンルームの部屋を借りたいときは
I’m looking for a studio.
と貸主さんに言いましょう。ただし、アメリカのアパートはstudioの部屋があんまりありません。アメリカ人の学生の多くが部屋をシェアする理由の一つは学生用の狭い部屋があまり出回っていないからです。ちなみにアメリカでアパートの部屋を借りるときは、不動産屋を通さずに、空き室があるアパートに直接行って部屋を借ります。もちろん日本みたいに保証人は必要ありません。
bathroom
やっと部屋を借りれて、大学でも友達ができて週末にホームパーティー。食べ物は参加者の持ち込みです。みんな集まってがやがやしていると、女性の1人が私に声をかけてきました。
Can I use your bathroom?
えっ、お風呂に入るの? 戸惑いながらもYesと答えると、2分後には戻ってきました。
ああ、そうなのか。アメリカのアパートではお風呂場とトイレが仕分けられていないから、バスタブとトイレがある部屋のことをbathroomと言うのか、とその時は納得したのですが、
そうではなくて、風呂があろうがなかろうが、トイレのことをアメリカではbathroomということを1カ月後に知りました。大学やレストランにあるトイレもbathroomと言います。「なんで風呂場がないのにbathroomなんだよ」といつも不思議に思い、同じ意味のrestroomという単語の方をよく使っていました。アメリカではトイレはbathroomかrestroomと言います。女性ではないのでトイレで化粧したり休むこともないからrestroomという表現も微妙に違和感を感じていましたが。ちなみにアメリカではトイレのことをtoiletと言いません。toiletという表現は英国式です。アメリカではtoiletは「便器」を指します。
アメリカの大学に入学するといろんな手続きをするために書類に記入しなければいけません。「書類に必要事項を記入する」はfill in a formと表現されることは日本で習っていました。だから
Could you please fill in a form?
と事務の人に尋ねられてもへっちゃらです。
でも、その用紙を見て戸惑ってしまいました。
Please Print or Type
???
typeというのは「タイプライターで打つ」ということだけどタイプライターを持っていないから、パソコンで作成してそれをプリントアウトするのでもいいのかな。
じゃあprintはどういう意味なんだろう? 用紙をコピー機でプリントアウトして… あれっ? そんなわけないな。printってどういうこと?
事務の人に尋ねてようやくprintの意味がわかりました。
printとは筆記体(cursive writing)ではなくブロック体(block letters)で書け、ということです。筆記体だと読み間違いが生じますからね。その際、ブロック体はすべて大文字で書く方がさらに読み間違いがなくなるので望ましいです。「ブロック体の大文字」はblock capitalsと言います。
Complete the form in block capitals.
という指定があれば、「松田聖子」はSEIKO MATSUDAと書かないといけません。printの場合は、Seiko Matsudaと書いても間違いにはなりません。ただしほとんどの人はすべて大文字で書きます。
このstudioとbathroomとprintは特に留学する前に覚えておきたかった英単語です。最近はrestroomとbathroomの意味くらいはちゃんと教えるようになっているようですけどね^^