目的・結果を表わす接続詞には定番のso that構文とsuch ~ that構文に加え、in order that, in case, for fear that, lestがあります。ネイティブはいずれの表現も使うのですべて覚える必要があります。
目的・結果を表わす接続詞には定番のso that構文とsuch ~ that構文に加え、in order that, in case, for fear that, lestがあります。ネイティブはいずれの表現も使うのですべて意味を覚える必要があります。
目的を表わす副詞節を導く接続詞
so that S+助動詞+V… Sが~するように
I’ll give you my email address so that you can send me an email.
私にメールを送れるように私のメールアドレスを教えるね。
Sは主語(subject)、Vは動詞(verb)の略です。so that構文では助動詞にcan, will, could, might, wouldのいずれかがつきます。口語ではso thatのthatが省略されます。次はこのthatが省略された形です。
ペジテの兵士に捕まったナウシカがこう言います。「アスベル、みんなに言って。腐海の生まれたわけを。蟲は世界を守ってるって!」英語版では「あなたたちわからないの? アスベル、彼らに言って。私たちが再び世界を汚染しないように腐海がいかに発達して、いかに蟲が腐海を守っているかを。」という意味になっています。
Asbel, tell them how the jungle evolved, and how the insects are guarding it so we won’t pollute the world again.
evolve=徐々に発達する; insect=虫; guard=~を守る; pollute=~を汚染する
英語版『風の谷のナウシカ』では「蟲」がinsect、「腐海」がthe jungleと訳されています。so we won’t…はso that we won’t…と言い換えることができます。助動詞won’tは否定形なので「Sが…しないように」という意味になっています。
in order that S+助動詞+V… Sが~するために
「in order that+S+助動詞+V…」は「Sが~するために」を意味します。in order to (~するために)という表現はよく使われますが、in order that…構文は文語調なのでリーディングで意味を理解できればそれで十分です。この構文を使って英文を書けなくても、代わりにso that構文を使えれば特に困りません。
He spoke loudly in order that everyone could hear him.
彼は皆に聞こえるように大声で話した。
God gave us free will in order that we could choose to love.
神は、私たちが愛することを選ぶことができるように、私たちに自由意志を与えた。
2つの文は
He spoke loudly so that everyone could hear him.
God gave us free will so that we could choose to love.
と言い換えることができます。
in case S+V… Sが~するかもしれないので
in case…は「~が…するかもしれないので」、「万が一~が…するのに備えて」を意味します。so that構文やin order that構文と異なり、in case S…の後に助動詞がつかなくてかまいません。in case構文は多少文語調ですが、会話文で使われないわけではありません。
I think we should leave a little early, in case there’s a lot of traffic.
渋滞するといけないので、少し早めに出発した方がいいと思います。
for fear (that) S+助動詞+V… Sが~しないように
「for fear (that)+S+助動詞+V」は「Sが~しないように」、「Sが~するといけないから」を意味します。in caseと同じく多少硬い感じはしますが、日常会話で使われないわけではありません。
I never discuss a novel while I’m writing it, for fear that talking about it will diminish my desire to write it. ─Dean Koontz
私は執筆中は小説の話をしないようにしている。小説を書きたいという気持ちが薄れてしまうのではないか心配になるからだ。─ディーン・クーンツ
diminishはreduceとほぼ同義語です。
lest S+(should)+V Sが~しないように
lestはfor fear (that)と同じく「~しないように」を意味します。かなり文語調な表現です。「lest+主語」の後には「should+動詞」もしくは仮定法現在で動詞の原形が続きます。例えば、「彼女が忘れないように」は lest she should forget か lest she forget になります。lest she forgets と書かないように気をつけてください。
She turned away from the window lest anyone see them.
誰にも見られないように、彼女は窓から背を向けた。
結果を表わす副詞節を導く接続詞
so ~ that… 非常に~なので…
「so ~ that …」は「非常に~なので…」を意味します。返り読みで「…するほど~である」と訳することもできますが、英文を読むときは前から理解するようにしましょう。soの後には形容詞か副詞がきます。話し言葉ではよくthatが省略されますが、ライティングではthatを省略しない方がよいです。
This movie was so boring that I almost fell asleep halfway through.
この映画はあまりにもつまらないので、途中で寝てしまいそうになりました。
fall asleep=眠り込む; halfway through=途中で
シータがパズーにおばあさんから滅びのまじないを習った話をするときにも、この構文が用いられています。「教わったとき、怖くて眠れなかった。」というセリフが以下のように訳されています。
I was so scared when I learned that spell, I couldn’t sleep.
scared=怖がって; spell=呪文
I was so scared that when….のthatが省略されている形です。
such ~ that… 非常に~なので…
「so ~ that…」と同義で「非常に~なので…」を意味しますが、soの後が形容詞か副詞であったのに対し、suchの後は「形容詞+名詞」がきます。返り読みして「…するほど~である」と訳することもできます。
My sister is such a nice person that she lent me her car.
妹はとてもいい人なので、私に車を貸してくれた。
聞き手が容易に推測できる場合はsuchとthatの間が省略されることがあります。この場合、返り読みする方が日本語に訳しやすくなります。
The damage was such that it would cost too much money to repair.
その被害は修理にお金がかかりすぎるほどであった。
ただし、suchとthatの間に入る形容詞を推測して前から訳すこともできます。「その被害は甚大だったので修理にお金がかかりすぎた。」
…, so that ~ …その結果~
ある文に続けて、コンマを打ってso thatを続けると「…その結果~」という意味になります。thatが省略されることがよくありますが、どちらの形も非常によく使われるのでしっかり習得してください。
In order to succeed you must fail, so that you know what not to do the next time. ─Anthony J. D’Angelo
成功するためには失敗しなければならない。失敗することで次に何をしてはいけないかがわかるからだ。─アンソニー・J・ダンジェロ